やまのぼブログ

山登りなどの記録

京都一周トレイル (3)二ノ瀬から嵐山まで

2023年11月19日、日帰りで京都一周トレイルの北山西部・西山コースを縦走しました。

昨年3月に東山コースの途中まで、今年4月にその続きで北山東部コースまで歩きました。

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今回はその続きで北山西部コースと西山コースの嵐山駅まで歩きました。北山西部コースは北山東部コース開設の翌年、1995年に二ノ瀬駅から清滝までの区間が開設され、西山コースは2005年に清滝から上桂駅までの区間が開設されました。

上桂駅まで歩くことも考えましたが、30km超えとなるので体力も時間も厳しそう(実際、後半ペースが落ちた)、松尾山は熊出没の情報がある、などの懸念もあり嵐山駅で終了する予定でした。結果的には、嵐山周辺の観光客の多さで気分的にも終了モードになりました。

今回も始発に乗って阪急の京都河原町駅へ。歩いて京阪の祇園四条駅に向かいます。

出町柳駅で叡山電車に乗り継ぎます。展望列車「きらら」が停まってました。

座席の片側は窓向きになってました。二ノ瀬駅の一つ前、市原駅の手前で、前回も前々回も見えていたゴミ処理施設が見えました。ここにあったのか。

二ノ瀬駅に到着して、7時に出発。嵐山駅までの標準コースタイムは休憩抜きでも約11時間。日没が17時前なので、やや巻き気味で行きます。

鞍馬川を渡って鞍馬方面に歩いていくとトレイルの標識があり、ここを入ります。

もう一度、鞍馬川を渡ります。というか、川を渡らなくても来れたかも。

正式なコースは右に進むようだけど、左に進んでも合流します。

堰堤を越えるための階段がありました。ここから夜泣峠に向かう道はヒルが出るらしく、時期的に大丈夫だと思うけど、出そうなところは足早に進みます。

道が不明瞭になったので一旦引き返したけど間違いではなさそう。よく見ると、コースを示すテープが落ちてました。ここで間違いないようです。

沢沿いの道を登っていきます。

しばらく進んだところで通行止めの表示が落ちてたので、「これは過去のものかな」と思ってそのまま進みましたが、どうやらこの右に迂回路を示す表示があったようです。観察足りなかったのもあるけど、以前は2つ並べて表示してたようなので、もう少し分かりやすく表示してほしかったんですけど。

ということで、途中まで歩きやすかった道が、完全に崩落してました。地図では30mほど先で折り返して上に道があるので、画像の真ん中を登ろうとしたけど、崩落箇所のすぐ横なので崩れると危ないし、誤って転落する可能性もあるので断念。少し手前の斜面にうっすら踏み跡があったのでそこを登ったけど、落ち葉で滑りやすい状態。先日の長峰山みたいにアキレス腱を痛めそうだったので慎重に進みました。

しばらく格闘して、どうにか折り返しの道に出ましたが、無駄に体力を消耗しました。

反対側の通行止めの表示。これなら勘違いしなかったでしょうね。

すぐ横に迂回路がありました。登山アプリを2つインストールしてて、メインで使うアプリではこの迂回路がなく、もう一つのアプリは修正されていたので、地図を疑うこともしないといけないですね。

夜泣峠からは尾根に沿って登っていきます。

7時50分、向山(むかいやま、424m)に到着。休憩取らずに進みました。

この辺りがゴミ処理施設の裏山になります。

山を下って、鞍馬川と賀茂川の合流点に出ました。後ろには洛北発電所があります。

一般道に出て、また山道へ。熊注意の表示があったけど、少し歩いたところでガサガサと音がして一瞬身構えてそちらを見ると、防護ネットの向こうにおじさんがいました。ビックリしましたよ。挨拶してくれたので不審者ではないんだろうけど、山の持ち主で山菜採りでもしてたのかな。

「崖あり危険!」と書かれた横はそこそこ高さのある崖になってましたが、道自体は普通に歩けました。

開けた場所が柵で囲まれていて、「高電圧通電中」みたいな表示があったので、柵に近付かないように歩きました。登山アプリを確認するとコンパスの向きが狂ってて、おそらく高電圧の影響で磁場が生じていたのだろうけど、歩いてる時は気付かなくて不思議に思いました。

少し藪漕ぎがあって、その先に30cmくらいある大きな松葉が落ちてました。さらに進むと木の橋があって、渡り終えるあたりで少しぐらついたので、一人ずつ渡ったほうがよさそう。これから盗人谷という谷を歩きます。

倒木が見えたと思って近付くと、二本並んでました。

またまた倒木。

ボルトが埋め込んであり、木の下側にはステップが刻まれていたので通行に支障はなかったけど、15mほど高さがある谷なので、ボルトがなかったらちょっと怖いかも。

この谷も結構荒れてました。

木という字は、木と木が支え合って出来てるんでしたっけ?というくらい倒木が重なってました。

画像だと分かりにくいけど、奥の方から水が湧き出してました。

こちらは倒木がしなってました。

迂回路の表示に従って進みます。

迂回した場所の反対側から。どうやら橋が流されたらしいです。

まっすぐ進んで道が荒れたな、と思って引き返すと、ここで左に折れてました。

そろそろ谷が終わりそうな感じがしてきました。

出発してから2時間半、ほぼ休憩なしで歩いたので、そろそろ休憩したいところ。

9時35分、小峠(395m)というところに来ました。

木のベンチがあったので腰掛けて、10分ほど休憩しておにぎりを食べました。

小峠から少し歩くと山道が終わって、動物避けの柵を出ました。

西賀茂氷室町というところで、その名の通り、ここに氷室があったそうです。

氷室神社の前を通過します。

神社を過ぎると、すすきがたくさん生えてるところがありました。

京見峠というところがあって、京都の街並みがよく見えるのかと思ったら、ほとんど見えませんでした。峠を少し下ったところで山道に入ります。毎年9月25日から11月10日までは麓のほうまで迂回しないといけないようで、何があるのかなと思ってたけど、どうやら高級食材が採れる期間なので立ち入り禁止なのだそうです。

踏み跡から考えて明らかに左だと思うけど、右奥にピンクテープが見えて幅も広い。登山アプリを見たら左ではなさそうなので右に進んだけど、なにか様子がおかしい。どうやらこの時、GPSが正しく機能していなかったようで、100mほど進んだところで反応。やっぱり左が正解でした。出だしでミスしたけど、もっと直感を信じて良いのかも。

見晴らしが良いところに出たけど霞んでました。仁和寺の裏あたりかな。

少し進んだところにも見晴らしが良いところがありました。向こうに見える山は方向的に東山方面かな。

山の家が200m先と書かれてるけど、地図上では500mくらいありそう。京見峠の手前でコースが二手に分かれてここで合流するけど、どちらも時間はほぼ同じみたいです。

沢ノ池に到着。車で来てキャンプしてる人が何組かいました。休憩するのによさそうだけど、火を起こしてるので煙たくてパスしました。

とはいっても前回の休憩から2時間経ってるので、腰をおろせそうな場所があれば休憩したい。ということで、ここで休憩。カップ麺を食べて12時頃に行動再開。

またまた眺めが良い場所から桂川が見えました。右のほうが嵐山かな。ぐるっと回ってあそこまで歩きます。小峠からここまで標高400m前後を歩いてきたけど、高雄に向けて一気に下ります。

激下りの途中、後ろから早い人が来たけど、道が細いのでちょっと無理して早足で下りて、林道に出たところで右膝に少し違和感あったのでペースを緩めました。なんか強そうな火の用心発見。

川沿いを下っていくと、小さな堰堤がいくつかありました。

12時35分、栂尾(とがのお)に下りて一般道歩き。タンポポ見たの、いつ以来かな。道端に生えてました。

槙尾(まきのお)で西明寺の前を通過。名前は聞いたことあるけど、ここにあったんですね。観光客が多かったです。

高雄(たかお)には川床がありました。栂尾から高雄まで歩いて10分ほどなのに、それぞれ地名が違うのが不思議な感じ。

お座敷の屋根には苔が生して、その上に落ち葉が乗ってました。色が褪せてなければすごくキレイだったでしょうね。

高雄から清滝までは錦雲渓(きんうんけい)と呼ばれるそうです。紅葉を眺めながら歩きました。

発電所かなと思って撮影したけど、帰って調べたら下流の清滝発電所の取水堰でした。導水路を経て水が送られるそうです。

大きな岩があったり、岩の影のところに対岸の風景が反射してたり。水が綺麗でした。

こちらが導水路。トンネル区間が多いけど何箇所か地上に出ているようです。

洗い越しがあったけど、道に直接滝のように落ちてるのは初めて見たかも。

清滝川に沿って、歩きやすい道が続きます。

ここも東海自然歩道でした。

北山杉が整然と立ち並ぶ道を行きます。

日が差して、川に反射してるのがキレイでした。

潜没橋を渡ります。こういう橋の呼び名は、四万十川の沈下橋のイメージが強いけど、いろいろ呼び方があるのですね。

道の途中でちょっとした岩登りがあります。難しくはないけど足を滑らせて川に落ちないよう注意が必要です。

対岸には斜面を伝った水が直接川に流れ込んでました。

清滝川の風景を何枚も撮影しましたが、似たような画像が多かったので省略。ということで清滝に着きました。ここで北山西部コースが終わって、西山コースが始まります。清滝から落合までは金鈴峡(きんれいきょう)と呼ばれるそうです。

愛宕神社の二の鳥居がありました。清滝は愛宕山の登山口でもあるそうです。トレイルコースは画像の左方向に続きます。

中央右上の岩を少し登ります(分かりにくいですが)。ロープがあったので補助的に使いました。

沢から流れ落ちる滝。こういうのも好きです。落合というところで一休みした後、清滝川から離れて一般道に出ました。落合橋から保津峡が見えるかなと思ったけど見えなくて、どうやらその先のトンネルをくぐったところからだと見えたようです。

つづら折りの車道を100m以上登って最後の峠、六丁峠を越えて下っていくと、愛宕神社の一の鳥居や化野念仏寺がありました。嵯峨野エリアは、京福電鉄の嵐山駅周辺以外はほとんど歩いたことがなかったけど、意外と広くて時間がかかりました。

嵐山が近付くにつれ観光客が増えて、渡月橋では橋の左側を歩くように通行が制限されてました。自分も半ば観光モードになり、16時5分、阪急の嵐山駅に到着したところで終了。休憩込みで9時間5分、距離は約26.5km、登りの累積標高は約1240mでした。前回より少し長かったけど、日帰り最長記録(六甲全山縦走の東半分)には少し及びませんでした。汗冷えしないようにシャツだけ着替えて、しばらく休憩。

引き返しながら少し観光します。

渡月橋の向こうに見える少し高い稜線が、今回歩いてきた山々かな。

こちらは、真ん中が小倉山、右奥が愛宕山だと思われます。

橋の上では立ち止まらないようにとのことで渡ってから嵐山方面を撮影。昼間に撮りたかったです。

ということで、ここまで3回で約70km歩いた京都一周トレイル。まだ歩いてない区間がありますが、松尾山以外は街歩きが多いようだし、十分堪能できたので一区切りつけようかな、と考えてます。ちなみに京北コースはアクセスたいへんだし1日では回れないので当初から対象外でした。

さて、山行の前日から少し風邪気味で、その後しばらく絶不調でした。ここ数年風邪ひいてなかったので免疫が落ちたのかもしれないし、山行もハードだったので体調回復が遅れたのかも。もう若くはないということでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。