やまのぼブログ

山登りなどの記録

奥穂高岳 穂高連峰の最高峰に挑む(前編)

2022年9月30日〜10月2日、奥穂高岳に登りました。

奥穂高岳は長野県松本市と岐阜県高山市にまたがる北アルプスの山で、標高は日本で3番目に高く、日本百名山、新日本百名山、花の百名山に選ばれてます。穂高連峰の中央に位置しており、北には北穂高岳や涸沢岳、南東には前穂高岳や明神岳、南西には西穂高岳やジャンダルムなどがあります。槍ヶ岳と並んで多くの登山者が憧れる山で、非常に難度の高いルートもありますが、涸沢(からさわ)からザイテングラート経由で登るルートは、ある程度の岩場経験と体力があれば登ることができます。立山に続き、二度目の北アルプスにして奥穂高岳を選ぶとはハードルを上げすぎかもしれませんが、体力的に厳しい山には登れるうちに登っておこうという考えです。これがダメなら槍ヶ岳なども無理だろうということで。

夜行バスが取れなかったので前日のうちに上高地入りしました。
前日の様子はこちら↓

yamanobojp.hatenablog.com

1日目は小梨平を出発して、明神、徳沢、横尾を経て涸沢へ。2日目は奥穂高岳まで往復。3日目は1日目と同じルートで下山して(ルート図では1日目の線と重なってほとんど隠れてますが)上高地に戻ります。当初3日目は北穂高岳まで往復し4日目に下山予定で、登山届を事前にインターネット経由で提出してましたが、さすがにハードル上げ過ぎと分かり変更しました。

さてさて、5時15分、まだ暗いうちに小梨平を出発。今回も20kg以上担いでますが、朝イチのバスで来たと思われる人達がすごい速さで歩いてきてどんどん抜かされました。同じような装備なのに、どんな体力してるんだろう。徐々に明るくなって明神岳に陽が当たりはじめました。この年の夏に、心拍数や血中酸素濃度などが測定できる腕時計を購入して、立山に登った時から使用してました。以前はついついハイペースで歩いていたので、心拍数が上がりすぎないよう意識するようになりました。

5時55分、明神に到着。お手洗いに寄って少し休憩しました。この奥には穂高神社の奥宮や明神池がありますが、今回は立ち寄りません。

クマ出没注意地帯を通るので鐘を鳴らしました。鈴は付けてるけどあるものは使わないとね。

6時45分、徳沢に到着。キャンプ場にたくさんテントがありました。以前は牧場だったそうです。

徳澤園はまだ営業時間前だったようです。横尾に向かう途中、対岸に猿の群れがいるのが見えました。

7時45分、横尾に到着。ここまでの道はなだらかだけど、思いのほかアップダウンがありました。ここから先、涸沢まで水場がないので水を補給しておきます。あ、この画像は避難小屋で、左のほうに立派な山荘や休憩場所があります。

20分ほど休憩して行動再開、横尾大橋を渡ります。

前穂高岳が見えました。

この絶壁は屏風岩。かつては横尾大橋の近くまで氷河があったそうなので、侵食によってできたのかな。横尾からは徐々に登りがキツくなっていきます。

9時15分、本谷橋(ほんたにばし)に到着。すれ違い待機もあったけど、まずまずのペースで来れました。15分ほど休憩。たくさんの人が休憩してました。

行動再開して歩いていくと横尾本谷が見えました。左奥の山は南岳と思われます。

石がごろごろ。青ガレという場所です。

「休まずに進め!!」とのことです。消えかけてる看板にも「落石注意!!休まずに進め!!」と書かれてました。ということで、撮影したら休まず進みました。

途中で何度か休憩を取りながら登って行くと涸沢が見えてきました。ここからが長いとは聞いてたけど、ホントに長くてしんどかった(約1時間かかりました)。

12時15分、涸沢に到着。横尾を出てから4時間かかりました。紅葉は、まあこの程度という情報は知ってたので特にがっかりすることもなく、でも滞在中に紅葉が進めばいいなという期待もありました。

テント場の正式名称は国設涸沢野営場。たくさんテントが張られてましたが、まだまだ余裕はあるようです。

先にテントの設営場所を押さえるつもりでしたが、空腹&水分補給のため食事優先。涸沢ヒュッテでラーメンと飲み物2本を購入。1本はすぐになくなりました。

吹き流しが風に吹かれてなびいてます。左の二つが北穂高岳の北峰と南峰かな。

食事が終わってテント設営。今回はザックに入りきらなかったので外付けバッグを付けました。というかコンパクトに収納するのが下手なのか、それとも単に持っていくものが多すぎるのか。あと、当時はマットをサイドに付けてましたが、ザックの下に取り付けられるのを翌年知りました。

あまり良い場所が空いてなくてやや傾斜&埋もれた石ありの場所に設営。しばらく休憩してテントから出たら、目の前の良い場所が撤収してて、その後、他の人が設営してたので「タイミングよかったですね。」と声をかけたのをきっかけに、いろいろお話しさせていただきました。

テント場からは常念山脈の横通岳が見えます。燕岳から蝶ヶ岳へのルートはパノラマ銀座と呼ばれるそうで、槍ヶ岳から穂高岳などの山々をパノラマのように見ることが出来るそうです。

14時頃、行列に並んで受付を済ませました。当初は3泊する予定だったけど、どうなるか分からないので1泊だけにしました。

テントの設営許可証(翌朝撮影)、結構でかいです。

まだ15時ですが、早くも陽が隠れました。真ん中のピークが奥穂高岳の山頂かな。

手書きの案内板がありました。自分は絵が上手くないのですごいなと思います。

前穂高岳の上に三日月。夜には月明かりが無くなるので星空が期待できそうです。お向かいさんも関西の方で、六甲山の最難関ルートの大月地獄谷などにも行かれるそうで、今回はジャンダルムまで往復予定と話されてました。ここに来るだけでも体力的に厳しかったので奥穂高岳の登頂は無理かもと思ってたけど、「ここまでテント担いで来れたなら大丈夫。」とのことでした。

立山の時と同様、カロリーメイトはパンパンに膨れてます。当時は外箱ごと持っていってましたが、かさばるしゴミになるだけなので、個装袋だけ持っていくようになりました。ちなみにカロリーメイトはフルーツ味一択です。一時生産中止になって困りましたが再開したのでよかったです。あとエアマットを購入しました。夏の立山ではフォームマット&3シーズン用のシュラフで寒く感じたし、さらに朝晩冷えるので。今回は5度前後まで下がったと思うけど、保温性の高い肌着に着替えて、ダウンジャケットやダウンパンツを着用したのもあって寒くはありませんでした。服装の違いも大きいかも。

18時すぎて、陽が落ちてからのお楽しみ。テントの灯りがきれいでした。涸沢ヒュッテのデッキでは大勢の人が撮影してました。

テントに戻って19時頃、星空撮影。今回も夏の大三角と天の川。立山の時と同様、小型三脚を持っていきました。周りがコンロ使ってたりヘッドライトで明るかったので、もっと離れた場所で撮影するべきでした。

かなり体力消耗したし高山病気味。とりあえず一晩寝て、翌朝起きた時の体調をみて考えることにしました。

 

2日目。たぶん4時くらいに起きて食事。まだ体調よくないけど、朝のお楽しみを見るため、日の出前にテントを出て涸沢ヒュッテのテラスで待機。

5時40分頃、モルゲンロートを見れました。

立山の時はほんのりだったけど、よく染まってました。

5分もすれば赤みはなくなり、テント場に戻りました。1年前に地震が発生して、あちこちで落石があり一時騒然となっていたのを動画で見ました。滅多にないと思うけど、何事もないことを願います。

さて、1時間ほど休んでると少し体調が良くなってきたので登ることにしました。

後編へと続きます。

最後までお読みいただきありがとうございました。