やまのぼブログ

山登りなどの記録

奥穂高岳 穂高連峰の最高峰に挑む(後編)

奥穂高岳前編はこちら↓

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体調万全とは言えないけど少し楽になったので登ることにしました。水と食料と雨具を入れたサブザックとカメラバッグを持って、ヘルメットを装着して、7時に出発。涸沢小屋から登っていくと樹林帯の途中で紅葉してるところがあったので、吊尾根をバックに撮影。

樹林帯を抜けて開けたところで少し休憩。ザイテングラートの取り付きまでは傾斜が緩やかに見えるけど、それでもあと100m以上登ります。

この尖ってるのは涸沢岳の北にある涸沢槍で、登山道はピークを巻いてるけど、北穂高岳〜涸沢岳間はかなり難度が高いそうです。

8時20分、ザイテングラートの取り付きまで来ました。

さて、登っていきましょうか。

まだ100mも登ってないと思うけど、取り付きに向けて歩く人がかなり小さく見えます。

富士山みたいな山が見えて「頭だけ見えてるのかな」と思い込んでたけど、どうやら蓼科山だったようです。

日陰の岩がひんやりして気持ちよかったです。六甲山の岩場での練習の甲斐あってか、特に難しく感じることはありませんでした。

とはいえ体力的に厳しいので、途中で何度か小休憩を取りながら歩いて、徐々に山荘が近付いてきました。

10時、穂高岳山荘(2996m)に到着。予想以上に時間かかりました。山の中央付近に人がいるのが見えますが、いきなり梯子と鎖場があります。

槍ヶ岳から奥穂高岳を経て西穂高岳へと続く稜線は、長野県と岐阜県の県境になってます。ということで岐阜県側の風景、立山から遠くに見えた笠ヶ岳とご対面。

ジャンダルムも見えました。標高3163mで槍ヶ岳に次ぐ高さだけど、奥穂高岳の一部とみなされてランキングから除外されているそうです。

700mほど登ってきました。広いテント場が小さく見えます。

10時20分、行動再開。梯子を登る前に撮影。梯子は2つ合わせて10mくらい。カメラバックが邪魔になるのでザックに入れて、しっかり三点支持で登りました。

30分ほど歩いて、振り向けば槍ヶ岳が見えたので、ザックからカメラを取り出しました。当然ですが立山で見たのよりも大きく見えます。

左奥の立山方面は雲がかかってました。

梯子を過ぎたら難しくはないけど、浮石でバランス崩したり誤って転げ落ちないよう注意です。

ジャンダルムの上には5〜6人居るようです。途中にも何人か見えました。

山頂が見えました。撮影の順番待ちの列が出来てました。

11時15分、奥穂高岳(3190m)に登頂。日本百名山5座目です。この石積みは標高2位の北岳と同じ高さになるように積み上げられたそうで、上に穂高神社嶺宮の祠があります。

順番待ちの間に風景を撮影。こちらが本物の富士山(登る途中にも見えてました)。右に甲斐駒ヶ岳や北岳など南アルプスの山々も見えます。

ズームを広角にして、手前に前穂高岳と明神岳、奥に八ヶ岳、南アルプス、中央アルプスが見えます。

右には上高地方面。あそこから登ってきたんやなぁ、と感慨深く思いました。乗鞍岳や御嶽山は雲がかかってます。

そして間近にジャンダルム。いやぁ、壮観ですなぁ。

祠の向かいにも石積みがあり、こちらで待機。ここまで来たら順番待ちもあと少し。展望図があって山々が円状に描かれてるけど、どうやったらこう描けるんでしょうか。

画像は自分の一つ前の方です。なぜか撮影担当の方がいて、自分も携帯を渡して撮影していただきましたが、こちらのほうが雰囲気良いのと、誰もいない状態を撮れなかった(次々入れ替わる)ので。列に並んでから自分の番まで30分以上かかりました。

下山する前に少しだけジャンダルム方面へ。奥穂高岳から西穂高岳までは熟練者向けの国内最難関ルート。看板のところまで行きました。

この先に行く日は来るのかな。もし行ったら無事帰れるのかな。

さて、戻ります。11時55分、下山開始。

槍ヶ岳ももうすぐ見納め。登れる日が来るのを楽しみにします。

翌年登りましたけどね。

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岐阜県側は雲に覆われつつありました。当初は涸沢岳にも登ろうと考えてたけど、この調子だと眺望なくなるかなと思ったのと、下山の余力も考慮してパスしました。

梯子を下りる前に撮影。カメラはザックの中なので携帯で撮りました。

12時35分、穂高岳山荘に到着。担々麺をいただきました。水がなくなりそうだったので1リットル購入。翌年は水不足でこの時期には販売休止してたそうだけど、麓から持って行くとしたら何リットル必要なのか見当もつきません。

13時、行動再開。登山道の近くにテント場があります。

涸沢のテント場からは見えなかった常念岳や蝶ヶ岳が見えます。40分ほどでザイテングラートの取り付きまで下りました。

再び樹林帯へ。常念岳をバックに紅葉撮影。

色がくすんでるのは見頃過ぎと思ってたけど、緑から赤に変わるところだったのかも。

14時30分、涸沢小屋に到着。ソフトクリームをいただいてからテント場に戻り、受付に行ってこの日の分の手続きをしてきました。テントがさらに増えて約1000張りあったそうです。

さて、翌日は北穂高岳に登る計画を立ててましたが、奥穂高岳に登れて満足したのと、体力消耗した状態でさらに難度が高い山(奥穂高岳の難易度はC、北穂高岳はD)に登るのはリスクが高いと判断し、下山することにしました。

問題は交通手段。直行便は満席だけど、平湯温泉発着のバスは比較的空きがあることが多いというのを知ってたので確認すると、空席があって即予約。あとは無事下山するだけです。

夜の撮影はせず、21時くらいには寝たのかな(記憶が曖昧)。

 

3日目。最終日の朝。5時には起きてたと思います。

前日に続きモルゲンロートを見れました。この日は涸沢ヒュッテではなくテント場からでしたが、涸沢ヒュッテからのほうが見栄えが良いと思いました。

飛行機雲が流れてきて涸沢槍にかかりました。

ゆっくりテントを撤収してお向かいさんとお別れして9時頃に下山開始。来た時は1枚もなかったコンパネが積まれてました。埋もれた石が少し気になったので、あればより快適になったと思います。

さよなら涸沢、また来ます。

パノラマコースに少し寄り道。9時過ぎてるし技術的にもまだまだなのでここから下山しないけど、少し歩いたところにある撮影スポットまで行きました。

紅葉は物足りなかったですが、天候に恵まれて良い山行でした。って、上高地まであと6時間かかるんですけどね。

向こうに東天井岳から大天井岳への稜線が見えました。

涸沢ヒュッテと涸沢小屋の分岐。テント場や奥穂高岳に直行する場合は右のほうが近いようです。

だいぶ下りてきました。

登りでもほぼ同じ場所で画像撮ってました。平日でも登ってくる人が多く、何度もすれ違い待ちがありました。

10時45分、本谷橋に到着。橋は2つあって、これは下の橋。

軽く休憩してから再開。11時50分、横尾に到着して軽く休憩(画像はありません)。徳沢に向かう途中、学生らしき団体さんのうち一人の登山靴のソールが剥がれかけてて、最終的に自ら剥がしてたんだけど、平坦な帰り道だから良いと判断したのかな。

12時45分、徳沢に到着。徳澤園でカレーをいただきました。

デザートのソフトクリームもいただきました。涸沢小屋と同じ値段だけど量が多いのでお得な気分です。食事込みで30分くらい休憩しました。バスターミナルに15時頃には着きそうです。

画像は明神への移動中。14時、明神に到着して自動販売機で飲み物購入。涸沢と比べると半額でした。

宿泊した小梨平まで戻ってきました。

河童橋の手前。この綿毛の植物はクサボタンかな。

14時45分、河童橋に到着。あそこに登ったんやなと、改めて感慨深く思いました。穂高連峰の最高峰、日本3位の山、奥穂高岳に。

15時、上高地バスターミナルに到着。15時30分のバスに乗って平湯温泉で日帰り温泉に入って、高速バスで帰路につきました。

体力的にたいへんでしたが、技術的には落石などせず歩くことができたので、とりあえず及第点かな。登れる体力があるうちに、いろいろ登れたらと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。