やまのぼブログ

山登りなどの記録

大和葛城山〜金剛山 はじめてのコンカツ(前編)

2024年3月30日、日帰りで大和葛城山と金剛山に登りました。

大和葛城山と金剛山は大阪府南河内郡千早赤阪村と奈良県御所市にまたがる金剛山地の山で(金剛山の山頂一帯は御所市)、水越峠を挟んで北と南に位置してます。金剛生駒紀泉国定公園に属し、ともに関西百名山、近畿百名山、大阪50山、奈良百遊山に選ばれ、金剛山は日本二百名山、大和葛城山は日本三百名山と花の百名山に選ばれてます。タイトルに意味ありげな言葉が含まれてますが、情報を調べてたら金剛山を「コン」、大和葛城山を「カツ」と表記してるのを見かけて、「じゃあ二つ合わせてコンカツやな!」ってことで付けただけで深い意味はありません。

登山口までのアクセスとして利用されてきた金剛バスが昨年12月20日でバス事業を廃止し、コミュニティバスなどに引き継がれた路線もありますが、水越峠行きの路線などは引き継がれず、選択の幅が狭くなりました。

今回は河内(かうち)バス停から出発して、弘川寺道経由で大和葛城山に登頂し、水越峠に下りて金剛山に登り返し、山頂広場から千早本道経由で金剛登山口バス停へ下ります。当初は葛城登山口バス停からの周回ルートを考えましたが、バスが廃止されたので縦走ルートにしました。

標準コースタイムは10時間、距離18kmとやや長めで、水越峠まで400m下ってから600m登るので、累積標高差が大きな山行になります。

近鉄の大阪阿部野橋駅を利用するのは初めて。6時20分発の電車に乗って古市駅で南大阪線から長野線に乗り換え。大和葛城山と金剛山が近付いてきました。

7時、富田林駅に到着。もちろんこの駅も初めてです。というか、河内方面はあまり縁がなくて、位置関係があやふやなところもあります。

7時15分発のカナちゃんバスに乗りました。カナちゃんとは河南町(かなんちょう)のキャラクターで、ラッピングされたバスが来ました。

7時40分、河内バス停に到着。冒頭にも書きましたが「かうち」と読みます。てっきり「かわち」だと思ってました。標高は180mくらいです。靴紐を締めようとベンチに座ったら、たわんでしまいました。どうやら背板が取れて強度不足のようです。7時50分、登山開始。

西行法師終焉の地である弘川寺から登っていきます。弘川寺は写ってませんが、左のほうにあります。桜につられて歩いてたら駐車場のほうに入ってしまいました。

しばらく舗装路が続きます。

道沿いを流れる川のせせらぎの音が心地良いです。30分ほど歩いたところで舗装路を離れ、ピンクテープがある細い山道のほうに進みました。わりと目印が多かったです。

左の道は「すぎ・ひのきの道」とのこと。ここは右に進みます。わりと木の枝が落ちてたので、頭上注意しながら歩きました。

大阪方面の展望が開けたところがありましたが、かすんで遠くは見えません。

こういう平坦な尾根歩き、わりと好きです。

なにやら「ブオーン」と吹かす音が聞こえて、林業かなにかの作業でもしてるのかな?と思って碓井谷林道の分岐まで来たら、左のほうでバイクが斜面を登ってました。練習場所なのか、私有地なのか、よく分からないけど。で、また舗装路になりました。ここは直進します。

木漏れ日がきれい。

土砂が崩れてるなと思ったら、その上に木が辛うじて残ってる状態。もう少し崩れたら倒れるだろうし、連鎖したら数十本の倒れるかも。右側は20mはありそうな深い谷になってました。

車用のゲートがあったけど、横からすり抜けて行けました。しばらく歩いて、気付けば沢の音が聞こえなくなり、空が明るくなってきました。そろそろ谷が終わりそうだけど、標高は750mくらいで山頂まで200mあります。

五ッ辻からもうひと登りしてダイヤモンドトレールの道と合流して、さらに葛城山ロープウェイからの道と合流。ダイヤモンドトレール(通称ダイトレ)は、1970年に整備された全長45kmの歩道で、六甲全山縦走路などと並び関西の代表的な縦走路です。

食堂がありましたが営業時間前でした。

食堂の裏に展望デッキがあり、奈良方面が見え、、、ませんね。

山頂への分岐は撮り忘れましたが、この看板とお手洗い(右にある)が目印です。

分岐の足元には石の案内板が埋め込まれてました。もともとは単に葛城山と呼ばれていたけど、他の山と区別するために大和が付いたようです。

山頂までもう少し。

10時5分、大和葛城山(959m)に登頂しました。郵便ポストは毎朝回収に来られるようです。右にあるのは山の案内図です。たまたま誰も居ませんでしたが、山頂を離れるまでに計10人くらい登ってきました。

大阪方面、かすんだままです。

こちらから金剛山を見るのは当然初めて。

とりあえずいつものやつ(撮り忘れて下りかけて戻ってきました)。風が強かったので、ダイトレの分岐まで戻って早めの昼食休憩。

水越峠に向かう途中、こちらのほうが開けてました。

以前は笹に覆われていたけど、1970年頃に笹の花が咲いて一斉に枯れたあとツツジが自生したそうで、5月には一面真っ赤に染まるそうです。近くにパラグライダー広場というのがあるようだけど分かりませんでした。

さて、水越峠に向けて下りが続きます。

途中で振り返って一枚。登りも大変そう。

ちょっと岩がちなところもあったけど、岩場ってほどではないです。

横に水路があっていい感じだけど、道はぬかるんでました。

11時20分、水越峠(517m)に到着。前半終了です。

延々と路上駐車の列が出来てました。現在はトンネルがあるので、峠を走る車は登山者以外ほぼ無いと思われます。

余談ですが、帰ってから地図を見てたら、水越川という川が大阪側と奈良側に流れてて(最終的にはどちらも大和川に合流します)、「どういうこと?」と思って調べたところ、江戸時代に水利権の争いがあったそうです。もともと大阪に流れてたけど、堰を作って奈良に流れるようにして長年利用していたそうで、最終的に幕府の裁きで奈良が勝ったそうです。六甲山でも住吉川の水を芦屋に引いたというのがあったし、どこでも同じようなことがあったんですね。

このあと金剛山に向かいますが、長くなったので後半へと続きます。

最後までお読みいただきありがとうございました。