やまのぼブログ

山登りなどの記録

剱岳 最高難度の百名山を楽しむ(1日目前編)

2024年9月26日〜28日、剱岳に登りました。

剱岳は富山県の上市町と立山町にまたがる山で、日本百名山、新日本百名山に選ばれてます。北アルプスの北部に位置し、立山などと並んで現存する氷河があります。

氷河期の侵食作用によって削られた急峻な地形となっており、国内の一般登山道では最も難度が高いと言われてます。「岩と雪の殿堂」と称され、槍ヶ岳や穂高岳などと並んで多くの登山者が憧れる山でもあります。個人的には15年前に映画を観て「いつか見てみたい」と思い、2年前に別山や剱沢キャンプ場から眺めて「いつか、あの頂に立てる日は来るのかな」と思った山。

しかし、憧れていては超えられないみたいなので、憧れるのはやめました。

今回のルート図、1日目は室堂から剱沢キャンプ場まで、余裕があれば、途中で剣御前方面に立ち寄ります。2日目は剱岳に登り、一旦テントを撤収して雷鳥沢キャンプ場まで戻ります。3日目は奥大日岳に登頂予定でしたが、登頂せずに室堂に戻りました。難易度は、剣山荘から前剱までがC、前剱から剱岳山頂の中間までがD、そして剱岳山頂までが最高難度のEとのことで、はじめての難易度Eに挑みます。

ちなみに今回撮影した画像のうち計300枚ほど採用しましたが、一旦現像してから、必要に応じて再調整したので結構時間がかかりました。

 

9月25日、前泊するため富山へ移動。新しくなった敦賀駅で北陸新幹線に乗り換えます。はじめての北陸新幹線、というか新幹線に乗るのも4年ぶりです。つるぎ号に乗って剱へGo!(言いたかっただけ)

停まらない駅がある速達タイプで1時間ちょっとで富山駅に到着。速いですね。駅の中に、ます寿司の自動販売機がありました。

2年ぶりの富山、前回は行き帰りともバスでしたが、減便されて夜行便しかなくなりました。帰りのバスの空きがなかったのと、立山黒部アルペンきっぷを使うと、アルペンルートの区間が乗り降り自由なので、そちらにしました。

いろいろあって今年の夏は遠出できませんでしたが、ようやく落ち着いてきたのと、今年のうちに剱岳に登ることを目標としてたので、小屋やテント場の営業(翌週以降、順次終了)が終わる前に行くことにしました。

駅から歩いて行ける距離の宿に宿泊。1名なのに、なぜかツイン。

駅のコンビニで夜食と翌朝のパンを購入。ます寿司の棚のところに「北陸限定」と書かれてましたが、よく考えたら関西のコンビニにも似たものがありました。カツ丼のほうは「しっかり食べてパワーチャージ」みたいなことが書かれてたので、山行に備えて購入。汁が垂れてたのでティッシュを敷いてます。食べたあと大浴場へ。久しぶりに大きな湯船に浸かってリラックス。たぶん23時頃までには寝てたと思います(記憶が曖昧)。

 

1日目、9月26日。5時に起きて身支度を整えて宿をあとにしました。

富山地方鉄道の電鉄富山駅、ん?地鉄じゃなくて電鉄?と思いましたが、元は富山電気鉄道で、合併して富山地方鉄道になったそうです。

前回はWEBきっぷだったので、真ん中の自動受取機で発券しました。

なんか前回と違うなと思ったら、どうやら今年から高架化の工事をしてるようで、改札口が変更されてました。

ということで、ホームに取って付けたように自動改札機がありました。フラップが無さそうに見えますが、どうなってるんでしょうか。

いろんなヘッドマークがありました。宇奈月方面にはまだ行ったことがなくて、行ってみたいのですが、今後行くとしたら、やはり登山絡みになるのかな。

電車に乗ろうとしたら岩峅寺行き。え?立山行きはどこ?と思って確認すると3番ホーム。でも、どう見ても1と2しかない。こういう時は、この先にホームがあるはず。

ってコトで歩いて行くと、ありました! 出発3分前に乗車。

いわゆる天使の梯子が見えましたが、画像ではいまいち。

「あ〜あ越中、日本か〜〜い味噌」と脳内再生される看板。

立山駅に到着して立山ケーブルカーに乗り換えようとしたら、乗車券の引き換えが必要とのことで、きっぷ売り場に向かうと行列ができてました。そういやそういう話を動画やブログで見たのを思い出し、仕方なく列に並びました。この日の行動予定は4〜5時間程度なので、もし1時間遅れても十分余裕があります。しばらくして「JRのきっぷや旅行会社のきっぷをお持ちの方いらっしゃいますか?」との係員の呼びかけに気付きました。きっぷうりばの左に専用の窓口がありますが、列ができてたのでそちらに並ぶものだと思ってました。

ということで、予定の便には乗れなかったものの、10分後の臨時便に乗れました。

アルペンルートは今回で3回目。最初は16年前、18きっぷの旅の途中で信濃大町から富山への通り抜け。2回目は2年前の立山縦走の時、室堂までの往復。フリーきっぷを利用するのは今回が初めてです。どうやら扇沢方面を緑で、立山方面を青で表示してるようです。信濃大町駅と富山駅の鉄道会社の色に合わせてるのかな。

隣には土産物屋があります。

美女平駅に着いて、立山高原バスに乗り継ぎ。こちらも予定の便には乗れませんでしたが、5分後の7時45分発の臨時便に乗車。半分くらい登ったところで、薬師岳の姿が見えました。

富山の市街地のほうも見えました。

さらに登っていくと、奥大日岳の向こうに剱岳が見えました。

この日登っていたら、全てを見渡せたかもしれませんね。

8時30分頃、室堂ターミナルに到着。立山玉殿の湧水を汲んでハイドレーションとペットボトルに入れました。計2.5リットルくらいで、今回も約20kg背負っての山行になります。今回は久しぶりにアミノ酸のサプリを飲みましたが、飲むときにむせないように、オブラートに包んで飲むことにしました。が、サプリ全量を入れると大きすぎて、うまく飲み込めず、結局むせてしまい、しばらく咳こみながら歩くことに。

そんなこんなで準備して、9時に室堂ターミナルを出発。朝は立山が逆光になるのが残念。前回は8月頭でまだ雪渓が残ってましたが、この時期になると見当たりません。

剱岳との標高差は550mほどですが、何度もアップダウンがあるので、往復の累積では1800m以上(富山県の公称では1900m)登ることになります。

左手には天狗平が見えます。

その右には大日岳と中大日岳。

さらに右には、最終日に登る予定の奥大日岳が見えます。

剱岳から左に伸びる稜線が早月尾根。北アルプス三大急登のひとつで、馬場島(ばんばじま)から山頂まで2200mもの標高差を登ります。

ミクリガ池の手前で地獄谷が見えました。16年前は通行可能でしたが、その後火山ガスが多くなり通行禁止になってます。

ミクリガ池に映る立山を撮りたかったですが、風があってきれいに映りません。

みくりが池温泉は、最終日に寄る予定です。

広場に到着しました。

エンマ台という場所でした。ここから地獄を見張っているのでしょうか。

さらに進むと、血の池があります。酸化鉄を含む泥で赤く見えるそうです。最初来た時は、池の反対側の道を歩いて室堂山荘のほうへ散策中、前回は最終日に室堂へ向かう途中、どちらもガスってたので、晴れた時に見るのは初めてです。

リンドウ池を迂回するように歩きます。一旦下ってから少し登り返します。

登り返したところに雷鳥荘があります。

ここから雷鳥沢に向けて下っていきます。

すっかり秋の風景。チングルマの葉が色付いてました。

9時40分、雷鳥沢キャンプ場に到着。前回は管理棟の前の両側に仮設のお手洗いが並んでましたが、夏場限定なのかな。

称名川を渡ったら約500mの登りです。前回は下りでしか歩いてないので登るのは初めて。テント泊装備を背負ってるので、標準タイムよりも時間がかかる見込みです。

40分ほど登ったところで、見覚えのある場所に着きました。前回下りの途中で大きいほうを催して、限界が来たので携帯キットを使って難を逃れた場所。登山道の外に出るのは良くないですが、非常時なので仕方ないですよね。ちなみに翌日、もう少し上のところに、いかにもそれ用と思われる平坦な場所があるのに気付きました。よっぽど周りが見えてなかったんでしょうね。

1時間ほど登ったところで少し休憩。稜線の向こうに薬師岳の頭が見えました。

遠くに白山も見えました。大きな山ですねぇ。

山小屋がある別山乗越(べっさんのっこし)まで、あと170mほどあります。10分で50m登れたとして、あと35分くらいかな。

行動再開して10分ほど歩くと、さらに傾斜が急になりました。いよいよ登りの終盤に突入です。ちなみに、この道は雷鳥坂というそうです。

20分ほど歩くと、建物が見えてきました。

登りきったら剱岳が見えますが、長くなるのでここで区切ります。

1日目後編へと続きます。

最後までお読みいただきありがとうございました。