2022年1月22日、日帰りで六甲山に登りました。
今回も六甲山ですが、氷瀑ではなく、まだ歩いたことない道を中心に歩くことにしました。阪急の御影駅から出発して住吉川を遡り、雨ヶ峠から東おたふく山を経由して一軒茶屋方面に向かいます。下山は西おたふく山方面から、登りで通った道に合流し、打越峠を越えて阪急の岡本駅まで歩きます。はじめて歩く道が約9割、標準コースタイムは約10時間、歩行距離は約19kmのそこそこ長めの山行です。
8時5分、阪急御影駅を出発。途中で雰囲気良さげな洋館があって、表札外されてるから誰も住んでなさそうと思ってたけど、旧乾邸という神戸市指定文化財で、映画やドラマに使用されたこともあるそうです。
煙突にも意匠が凝らされているのが確認できます。
住吉川に沿って登っていくと、石がたくさん積まれてました。かつて御影石を採掘していた地域で、現在も石材を扱っているところがあるようです。
駅から1時間歩いてやっと登山道の始まり。五助堰堤が見えてきました。キャンプが出来る場所として「五助ダム」の名前はよく聞いてたけど、来たのは初めて。
上流側は土砂で埋め尽くされてます。1938年に発生した阪神大水害の再発予防で堰堤が作られ、完成から十年後の1967年、豪雨により生じた大量の土石流を受け止めたそうです。ところどころ水が流れているので木道が作られてます。
木道が終わると、良い雰囲気の石段の道になりました。
比較的緩やかな道が多めですが、元の登山道が使えなくなって高巻きするところもありました。
この日、一番印象的な光景。雪に覆われた倒木から新芽が出ていて、この木から芽吹いたのか、何処かから飛んできたのか分からないけど、生命力を感じました。
分岐を右に曲がると、どでかい倒木が道を塞いでました。反対側の道は下山時に使う予定なので、この道を進みます。
乗り越えるのはたいへんそうなので、右の斜面を下りて回り込みました。
この日はまだ誰も歩いてないようで、全然足跡が付いてません。
と思ったら足跡発見!なんの動物か分からないけど、人ではないですね。
笹に雪が付いたところを、気にせず歩きました。
こういうことになるとは知らずに。まあ、この程度なら平気ですけどね。
道の途中に若い木が育ってるけど、このまま成長したら通りにくくなりそう。
雪に埋もれたハシゴあり。ハシゴというより階段みたいな感じ。
大きな石がゴロゴロした沢あり。大雨の後には渡らないほうが良さそう。
この石はなんだろう。
石の凸凹が雪で埋もれてたので、隙間に足を取られないよう気を付けて歩きます。
正面に見えるのが雨ヶ峠あたりかな。
この道に入って30分近く誰にも会ってません。
不意に開けた場所に出ました。動物出てくるかなーと思ったけど出てきませんでした。獰猛な動物が出てきたら怖いけど。
また倒木をくぐって、もう少し歩いたところでメインルートに合流。良い道だと思うけど、最初の倒木があるからか、結局誰にも会いませんでした。雨ヶ峠への登りは、雪が踏み固められて滑りやすい状態で、二回滑って膝を打ちました。
11時前、雨ヶ峠に到着して、少し休んでから東おたふく山へ。途中で開けた場所があって、左の大きな電波塔がある山が西おたふく山、右の小さめの電波塔がある山が六甲山と思われます。
11時25分、東おたふく山に到着。大阪方面が見えました。正面に見える稜線はごろごろ岳付近かな。
六甲山に向けて登っていくと、また雪が増えてきました。行きの電車で山が白くなってるのが見えてたけど、多いところで5センチくらい積もってました。
12時頃、蛇谷北山(じゃたにきたやま、840m)に登頂。芦屋市の最高峰(最高地点ではない)です。
ここは南側が開けてました。一旦下る途中、大きな段差のところで左ふくらはぎに何か引っかりました。家に帰って確認したら、かなり擦り傷が出来てて、2年経った今も少し跡が残ってます。
登りきったら、六甲山(むこやま)神社の駐車場に出ました。「むこやま」と聞いて、武庫川と関係あるのかな?と思って調べたら、語源は同じようで、大阪から見て向こうにある、という意味合いだそうです。
1月に落し物探しに車で行った時にも立ち寄ってて、その時の画像も付けておきます。
えっと、「むこやま」と聞いてたんですけど、「ろっこうさん」と書かれてて謎。
さて、当日の画像に戻って、白い建物の奥に石宝殿(いしのほうでん)があります。400年も前に作られたものだそうです。
神社をあとにして先に進みます。
神社から少し歩くとトンネルがあり、西宮市と芦屋市の境界を通ります。
でもトンネルは神戸市が建設。以前は道路が山の北側を巻いてたけど、震災で北西側(神戸市内)の道路が崩落して、修復する代わりにトンネルを作ったそうです。ちなみにこのトンネルの上にあるのは後鉢巻山(898m)。神戸市と西宮市と芦屋市に跨ってるけど、芦屋市最高峰ではなく最高地点なので、ピークが境界の外なのかな。
六甲山でもこんな景色が見れるんですね。
アンテナのある辺りが六甲山の最高峰。
12時40分、山頂下の休憩所に到着。
30分ほど休憩して行動再開。今回は山頂には寄らずに縦走路へ進みます。
風に揺られてパラパラと落ちてきた霧氷がキラキラしてました。
13時40分、西おたふく山の近くを通ったけど、どこが山頂か分かりませんでした。どうやら登山道がないそうです。
さて、この先に崩落地点があるとのこと。
腰より高くまである笹やぶの道が続いたけど、刈り取られてるところもありました。
山の芸術作品、その1。「翼の生えた雪だるま」
さて、崩落地点に来ました。
道幅はあるけど、さらに崩落が進むと何年後かには通れなくなるかも。
ぱっと見、真ん中あたりで2〜30m、谷底までは100mくらいありそう。実際地図を確認したら100m以上ありました。登りで使った道に合流して住吉川沿いを下って、途中の分岐で打越峠方面に進みます。
山の芸術作品、その2。「片目がハートの男の子」
15時30分、打越峠に到着。近くに2つのピークがあるので立ち寄ります。まずは七兵衛山(462m)。
良い眺めだったので、ここで少し休憩しました。
続いて打越山(482m)。こちらはあまり良い眺めではなかったです。打越峠に戻って、岡本方面に下山します。
山の芸術作品、その3。「森のベンチ」
橋の向こうにある建物は廃神社だそうです。薄暗くなってきたので下山を続けました。
この谷は八幡谷という谷で、手すりなどないのであまり覗き込まなかったけど、20m以上ありそうな深い谷が続いてました。
16時50分、登山口に到着。すっかり日が傾いてました。17時10分、阪急岡本駅に到着。休憩込みで約9時間だったので、わりとハイペースでしたね。長い道のりでしたが、冬の六甲山を楽しめました。
最後までお読みいただきありがとうございました。